2007年9月 9日

テロ特措法延長について、アフガンで井戸を掘る医師中村哲さんのお話


84年から、パキスタンのペシャワール、91年からはアフガニスタンで治療活動を行っている中村哲さんのインタビューがある新聞に載っていました。とても納得のいくお話でしたので、少し紹介します。
 「米軍の過剰反応で犠牲者を出すことは日常茶飯事です。最近は、米軍もNATO軍も、自国の兵隊が死ぬと反戦運動が起きるから、地上軍を出す回数を減らして、ほぼ空爆に頼っています。空からの攻撃では、民間人との区別がつきません。米軍の誤爆で死ぬのは民衆です。だから治安は悪くなる一方です。」
 「最近は、温暖化で洪水は増えるけれども、雪解け後は枯れ川になってしまうケースが広がっています。これは恐るべきことで何十年も待たずに、今まで相当な農業生産を誇っていた国で、国民の生存する空間が消滅する可能性すらある。そのことが一番恐怖であり、戦争どころではないというのが実感です。」
 「アフガンでは毎日、空爆だけで、何十人、何百人が命を落としています。現地から見れが、その空爆を助けているのが日本による給油なら、(空爆と)同罪です。東京の復興会議で決められた復興資金が45億ドル。米国が今までアフガンの「テロ掃討作戦」に使ったお金が300億ドル。それだけのお金があったら、もうちょっとアフガンはましな国になったのではないかと。」
 「日本に帰ってきて、びっくりしたのは、『テロ特措法をやめるなら、ほかに何をするんだ』という議論が普通になっていることです。軍事協力をしないことが、非常に積極的なインパクトがあると誰も言わない。アフガン人はみんな「殺しながら助けるなんて、そんな援助があるのか」と言っている。だから、軍事援助をやめ、戦争の犠牲者を減らすと言うことだけで、積極的な意味を持ち、非常に感謝されると思います。テロ特措法が廃案になるだけでもいいことです。
 アフガンの泥沼化に直面して、米国自身が変ろうとしているときに、日本政府だけが「国際社会」での責務といって軍事支援に固執するのは、非常に倒錯した感じがします。」

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