2012年3月31日

河田昌東さんの「ガレキ処理」に関する意見


 昨日のブログにayuさんがコメントを書いてくれました。

池田こみちさん(環境総合研究所副所長)の発言が参考になるようです。


 さて、昨年10月に「チェルノブイリ救援中部」の河田昌東さんにお話

していただいたのですが、とても具体的で説得力のあるお話でした。

 そこで、あの河田さんは、ガレキ処理に関してどう考えているのかと

ネットで見てみるとありました。参考になると思いますので、引用させて

いただきます。


 「◆ゴミ焼却場でがれきが燃やされようとしています

 放射性物質に汚染されたがれきを全国で処分することは、汚染の拡大にな

りますので賛成できません。がれき処分には、そのまま埋める方法と焼却処

理があります。焼却灰の基準はありますが、燃やす前のがれきに基準はあり

ません。


 ゴミ焼却場で焼却すればセシウムは700度で揮発しますので、煙突から

大気中に出ていきます。脱硫装置では取り除くことができませんので、本来

ならば特殊なフィルターをつけなければいけない。そのまま焼却すれば周辺

の汚染につながり、非常に危険です。


 また埋め立てることにも問題があります。環境省は当初、放射性物質に汚

染されたがれきや焼却灰の処分に関して、1キロ当たり8千ベクレル以下で

あれば一般最終処分場に埋めてもよいとしていました。しかし8月末、セメ

ントで固めることを条件に基準を10万ベクレル以下に引き上げました。さら

に9月25日には、10万ベクレルを超える焼却灰の埋立検討方針も出しました。

これでは際限なく日本全体を汚染することになります。


 そうした最終処分場からの汚染水が川に流れ込みますと、今福島で起こっ

ている様々な汚染が、レベルは低くても全国で起きる恐れがあります。埋立

は絶対に避けなければいけません。


 そもそも環境省や政府がどうして汚染がれきを全国で処分するように方針を

だしたのか、その理由やいきさつが伝わってきません。マスコミの方はそこを

はっきり追求してほしい。


 福島第一原発の20㎞圏内のがれきや土壌に関して、環境省は国の責任で処理

すると言っています。しかし当然ながら20㎞以遠でも放射性物質で汚染されて

います。ところがその処理に関しては、各地方自治体が引き受けるよう要求し

ています。


 汚染されていない被災地の岩手、宮城のがれき処分に関しては、東北を助け

たいとの気持ちで多くの地方自治体が名乗りを上げました。しかし今度は汚染

したものも引き受けるべきだと政府は言っているのです。

 各地方自治体が受け入れるかどうかは分かりませんが、やはり政府が方針を

出した以上、色々な形で自治体にはプレッシャーがかかってきます。一般市民

が声を上げないと汚染は全国に広がっていくと思います。

 

<汚染対策の基本は広めず小さく固めること>

◆各地の下水処理場の汚泥汚染も深刻です

 そうですね、各都道府県の下水処理場で発生している放射能汚泥も心配です。

福島県内はもちろん、北海道や宮城、岩手などの東北、栃木、群馬、茨城、千

葉、埼玉、東京、神奈川の関東圏、新潟、長野、静岡でも下水処理汚泥から放

射性物質が検出されています。

 汚染土壌に雨が降れば、放射性物質は側溝に流れ下水へ流れますし、汚染し

た食べ物を食べた後の糞便も下水に流れる。それらが最終的に下水処理場で処

理され、放射性物質が濃縮した汚泥ができる。さらに脱水、焼却するので高濃

度の放射性廃棄物となるわけです。


 最終的に国はこの焼却灰を、発生した都道府県で処分するように求めていま

す。その前提として、先に述べたようにセメントで固めて埋め立てることを認

めているのです。また場合によっては、あるレベル以下のものはセメント原料

に混ぜてもいいとの通達が出ているようです。こうして汚染された焼却灰の混

ざったセメントが、全国の建物や道路に使われることになります。


 今後、色々なルートを通じて生活環境の中に放射性物質が入ってきます。国

は意図的かどうかは知りませんが、放射能汚染の全国化はやむを得ないと判断

しているように思います。


 汚染が広く薄く広がってゆく。これは思い起こすと1960年代の公害問題

と同じです。特に三重県の四日市公害に代表される大気汚染ですが、当初は煙

突から出た高濃度の亜硫酸ガスが周辺の住民を苦しめました。問題が表面化す

るとそれまで約50メートルだった煙突を200メートルの高煙突へと標準化。

その結果、局所的な汚染から薄く広範囲に汚染が広がることになりました。


 今は当時の状況とよく似ています。やはり放射能汚染物質は小さく固めて、

環境中に流出しないよう処分しなければ非常に危険です。


 それと今回の放射性がれきの問題は、高レベル廃棄物処分とも絡む問題だと

思います。福島原発事故以前から国は、廃炉時代に生じる多量の放射性廃棄物

の処理を考えていました。あるレベル以下は普通のゴミとして処分する、いわ

ゆる「スソ切り」を行なおうと進めてきた。


 それが今回の事故で一足早く問題となった。勘繰りかもしれませんが、国は

チャンスだと考えているかもしれません。原発の新設をやめて廃炉にする方針

が出ていますので、その時に備えて地ならしをしているように思えます」

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